▼不動産のポイント−2

 
 

  1.購入計画

 

A どんな家にするか
  戸建住宅か、マンションか。広さ、間取りは将来のこともよく考えて決めましょう。

B どんな場所にするか
  交通の便、生活環境、発展性など。どれに重点を置くのか。

C どれだけお金が払えるか
  手持ち金プラス借入金の計算は慎重に。借りられるお金と返せるお金はちがいます。 借入金は無埋なく返せる金額にとどめましょう。

D 買換えのときは

  つい購入物件に目がいきがちです。手持ち物件は売れていますか?買換えの特約はありますか?

資金計画は堅実に

(1)借入金額は借入可能額いっばいではなく、返済可能額とすることが大切です。
(2)ところで、希望通りのローンが借りられないこともあります。売買契約書には必ず「ローン特約条項」を入れるようにしま しょう。

●諸費用

家を一軒買うには、土地代・建物代のほかに税金・登記手数料など、いろいろな費用がかかります。おおよその目安として、土地代・建物代の15〜20%くらいは用意しておきたいものです。

◎ 主な費用

●不動産取得税●登録免許税●登記の手数料●業者の手数料●ローン保証料●ローン手数料●火災保険料●引越費用

CHECK POINT  買換えをするときの注意点

今住んでいる住宅を売却して新たに住宅を購入する場合、新規物件の購入を先にしてしまうと、手持ちの物件が売れないときは、非常に困ることになります。次のことに注意してください。

A 
まず、今住んでいる住宅を先に売ってから、新たな物件を購入する。
手持ち物件の売却契約→売却代金の受領→新規契約の購入契約

 または、買換え条項といわれる特約付の売買契約をする。 ……新規物件の購入にあたり、「手持ち物件の売却が平成○年○月○日までに、金○○万円以上で売却できなかったとき、 またはその売却代金の受領ができなかった場合には契約を白紙にする」という特約をつけておくことが賢明です。
買換え条項特約付新規購入物件購入計画→手持ち物件売却契約→売却代金の受領→購入代金の支払い

 もし業者との話がつけば、業者に手持ち物件の下取りをしてもらうのもよい方法です。その際は、 必ず契約書に下取り価格を明記しましょう。
手持ち物件下取り付の新規物件購入契約→物件の引渡し(同時)

   

 

 

  2−1. 事前調査 − よい広告の選び方 −

 

情報の選択、業者の選択は慎重に
住宅を購入するときは、まず不動産広告を見ることから始まります。新聞広告や住宅情報誌が一般的ですが、不動産会社や信託銀行の店頭広告を見ることもできます。はやる気持ちを押えて、広告は慎重に点検したいものです。

●オトリ広告に注意

不動産広告の広告文の書き方については、不当景品類及ぴ不当表示防止法に基づく公正競争規約により自主規制が行われています。
しかし、現実には不当な広告も多く見 受けられます。
そのうち、特に悪質なものの一つがオトリ広告です。

オトリ広告とは、○売るつもりのない物件、○売ることのできない物件、○実際にあり もしない物件をスーパーマーケットの目玉商品のように表示し、客をおびきよせることだけを目的とした広告です。
これは、広告につられてやってきた客に「その物件はもう売れてしまいました。別のよいものを お見せします。」といって、まともに広告 したのでは客がつかないような物件を言葉 巧みに売りつける手口です。
不動産に格安品や掘出物はありません。
怪しい広告には手を出さないよう心がけましょう。

●よい広告とは

それは、正確で情報量の多い広告です。
広告を見ただけで●直接現地に行くことができる広告、●登記などを調べることができる広告などは良い広告といってよいでしょう。

広告のチェックリスト

業者の取引態様 売主、買主、媒介、代理の別が表示されているか。
業者の免許証番号 無免許業者とは取引しないこと。
物件の所在地 分譲物件は地番まで表示されているか。
分譲物件以外は丁目まで表示されているか。
交通等の利便 最寄駅から物件までの距離、所要時間(※徒歩、バスの別)
※徒歩所要時間は80mを1分で計算してある。
価格 最低価格、最高価格、平均的な価格帯(最多販売価格帯)
前面道路の状況 公道か私道か、私道負担があるか。
権利 通常は所有権。賃借権等のこともある。
地目 通常は宅地。田、畑の場合は要注意。
ローン 金融機関名、融資額、利率、貸付期間、提携か紹介か。
法令に基づく制限 用途地域や建ぺい率など。市街化調整区域の場合は要注意。
許可番号 物件に必要な宅地造成、建築確認などの許可番号。

中古住宅の広告などでは、チェックリストにあるような詳しいことはわかりません。詳しく知りたい場合は電話でよく確かめてください。
ただし、業者にあなたの住所をむやみに教えないように。
良心的な業者は、あなたに必要な情報と考える時間的ゆとりを与えてくれます。

   

 

  2−2. 事前調査 − よい業者の選び方 −

 

不動産取引に失敗しないためには、なんといっても信用のある業者と取引することです。
経歴はどうか、義務は果たしているか、悪いうわさはないかなど、いろいろなことを調べて、それらの結果を総合して判断してください。

●業者の免許

不動産取引業を営むためには免許が必要です。
免許には国土交通大臣免許(二つ以上の都道府県に事務所を置いて営業する場合)と 都道府県知事免許(一つの都道府県にのみ事務所を置いて営業する場合)があります。

●業者名簿の閲覧

各都道府県の担当課で、その地域内に事務所のある業者の業者名簿(免許申請書及び添付書類)の閲覧ができます。
それを見れば業者の経歴や資産状況、行政処分歴などが分かり、ある程度業者の信用判断ができます。

CHECK POINT 業者の法律上の義務


○事務所の整備
業者の標識、報酬の限度額などがきちんと掲示され、事務所として整備されていなければなりません。そして事務所ごとに従業者名簿を備え、取引の関係者から請求があったときは閲覧に供しなければならないことになっています。

○正しい広告

○媒介契約書又は代理契約書の交付

○重要事項の説明
契約する前に、取引主任者が取引主任者証を提示して、物件及び取引に関する重要な事項を記載した書面(重要事項説明書)を交付して説明しなければなりません。

○書面の交付
取引が成立したら、業者は法律で定められた事項を記載した書面(通常は契約書)を作成 して交付しなければなりません。

○取引主任者証、従業者証明書
従業員は業者の発行する従業者証明書を、加えて取引主任者は都道府県知事の発行する取引主任者証を携帯することになっており、取引の関係者から請求があったときは、それらを提示しなければなりません。

○業者の立場の明示

業者は、宅地・建物の売買、貸借等について広告をするとき及ぴ注文を受けたときは、自ら当事者となるのか媒介か代理か、業者の立場を明確にすることが義務づけられています。

   

 

  2−3. 事前調査 − 業者名簿閲覧のポイント −

 

○免許証番号……宅地建物取引業者の免許は、国土交通大臣又は○○知事免許(○)第○○○○号と表示されています。
( )内の数字が大きいことは、業者の営業年数の長さを示すことにはなりますが、営業歴が長いからといって安心はできません。
その業者の営業のやり方、実績、資力などについて調べることが必要です。

○過去の営業成績……免許を更新している業者であれば、更新の免許申請前5年間の取引件数や額が、売買、代理・媒介の別で わかります。

○商号、代表者、役員、事務所の所在地
…… たびたび変更しているような業者は注意が必要です。

○取引主任者、従業員
……出入りが激しい業者は注意が必要です。 従業者名簿の従業者証明書番号の頭部4桁はその業者での勤務開始年月(西暦)を示します。

○資産状況等
……個人営業の場合は代表者の資産状況、法人の場合は資本金、財務内容などがわかります。

○納税状況
……経営状態のチェックポイン トのひとつです。

○行政処分歴
……過去に業務停止などの処分を受けていないかどうか。
(過去5年以内に行政処分を受けた業者については行政処分の記録がつけられています。)

○業界団体への加入状況
……これもひとつの目安になります。

●悪い業者の手口


(1) オトリ広告

うまい支句で客をつり、広告とは異なる悪い物件を言葉巧みに売りつける手口。
例:Aさんはチラシで気に入り、業者を訪れたところ「その物件は昨日売れてしまいました」といわれ、別の悪い物件を買わされた。

(2)原野商法

「数年先には必ず値上がりする。」といって二足三文の原野を時価の数干倍から数百倍で売りつける手口。
例:Bさんは訪問セールスマンに「今、北海道の土地を買っておけば、4年くらいで2倍以上になり、銀行へ預けるよりはるかに有利です」といわれ、100坪を100万円で買った。
ところが、後日調べてみると一坪がわずか3円だった。
しかも、開発計画もないへんぴな所で、売りたくても買い手がつかないありさま。この悔しさは……。
(3)契約をせきたてる
例:Cさんは「これは掘り出し物だから、 すぐ仮契約をして物件を押さえなさい。」 といわれ、手付金を払った。
後になり、それよりもよいものが見つかり解約したところ、手付金を没収されてしまった。


   

 

  3−1. 物件調査 −現地調査のポイント−

 

目と足で、ひとつひとつのチェック

物件について、業者からいろいろな説明を受けると思いますが、納得のいくまで説明を求め、自分の目と足で確かめることが大切です。
自分が調査した結果と業者が説明する(あるいは説明した)ことが一致するかどうかが、業者の信用度のチェックポイントになります。

(1) 現地調査のポイント

○自分で、通常の交通機関を使って行く
最寄り駅やバス停を確認しながら、自分の足で現地へ行きましょう。業者の案内する車に乗ったのでは交通の便がわかりません。

○現地には二度以上行く
周辺の状況は曜日や時間、天候によっても違います。雨の降る日や休日以外の日にも現地に行きたいものです。

○近所や地元の人にもいろいろ聞いてみる
夜間の交通、また建物の評判など、その土地に詳しい人に聞いておくのも賢明です。

○たくさんの人といっしょに行く
家族や経験のある人などのアドバイスも役立ちますので、現地にはできるだけたくさんの人といっしょに行くようにしたいものです。

○あらかじめチェックリストを作っておく
以下を参考にしてチェックをしてみてください。

CHECK POINT チェックしたい項目


敷地や建物は?……地形、地盤、隣地との境界、構造、間取りなど。
交通は便利か?……通勤・通学のルー ト、所要時間など。
住環境は?……日照、通風、交通騷音、 振動、臭気、ばい煙、隣地の建設計画など。
日常生活は?……買物、病院、公共施設など。
供給施設・排水施設は?……電気、ガス、水道、下水道など。施設の所有関係も。
*現地にもっていくもの 地図、広告、時計、巻尺、磁石など。
中古住宅は次の項目も
建物の築年数は?
雨もり、白アリ、地盤沈下などはないか
増築・改築により違反建築になっていないか?
他人の排水施設、占有物件はないか?
建築基準法上、再建築は可能か?(接道義務などを満たしているか)
付帯設備(照明器具・冷暖房器具など)や植木・庭石などはどうなるのか?
引渡時期は?……売主が居住中で新しい住宅を他に求めている場合は、その取引の完了時点と連動します。
小火(ボヤ)などの事故のあった物件ではないか?

(2) 契約前に、必ず重要事項説明書をもらおう

業者は買主に対して、契約する前までに、 取引する物件についで一定の重要な事項を記載した書面(重要事項説明書)を宅地建物取引主任者から交付させ、
それを説明させなければならないことになっていますので、必ず契約前にもらい、自分の確かめたいこと、疑問のことなど遠慮なく質問し、その説明をよく理解したうえで、取引するか否かを決めましょう。
また個々の取引においてはその他にも重要なことがあるはずです。
重要事項説明書に書いてある以外のことで説明を受けたこと もはっきり書面に書いてもらいましょう。
口頭の説明では、後で「説明した」「聞いていない」といった水かけ論になる恐れがあります。

内容は間違っていないか。 重要事項説明書に書いてあることと、今までにあなたが調べたことを比較してみましょう。
もし、まだ調べていなければ、さっそく重要事項説明書がまちがっていないかどうか調査しましょう。

申込・予約等をする案内所等には必ず取引主任者がいます。自分で調査して疑問に思った点はこの取引主任者に確認しましょう。
注:説明を受ける際は必ず取引主任者証を確認しましょう。


   

 

  3−2. 物件調査 −その他の交付書類−

 

図面等をもらいましょう

土地の実測図をもらいましょう。

重要事項説明を受けるときに、建物の形状・構造などを書いた図面があればいっしょにもらい、内容を調べましょう。

戸建住宅の場合、引き渡しを受けるときに新築はもちろん中古についても工事竣工図があるかどうかを確認し、ある場合はもらいましょう。
これは、建物の構造、給排水衛生設備、電気・ガス設備などを示した図面で、増改築や補修工事などをするときに役立つからです。

   

 

  3−3. 物件調査 −登記の調査−

 

登記された権利関係(所有権、抵当権、地役権など)を物件所在地を管轄する登記所(法務局)の登記簿で調査しましょう。
また、登記所で公図(土地の地図台帳)も閲覧できるので、道路の状況、隣地との関係などを確認しましょう。
わからない場合は、 司法書士に依頼するのもよいでしょう。
司法書士の事務所はたいてい登記所の近くに あります。

●登記簿の見方
不動産登記簿には「土地登記簿」と「建物登記簿」の二つがあり、各々「表題部」、 「甲区」、「乙区」に分かれています。

●「表題部」には土地や建物の表示

●「甲区」には所有権に関すること

●「乙区」には地上権、抵当権などに関することが記載してあります。


注1:業者に登記簿謄本を見せてもらう場合、謄本の証明年月日を確かめましょう。
古いものは記載事項が変更されていることがありますから、新しいほどよいでしょう。
注2:中古住宅の場合、広告などで「築○年」といっていることと一致しているかどうかを確認することも大切です。

   

 

  3−4. 物件調査 −法令に基づく制限−

 

法令に基づく制限をご存知ですか
建物を建築する場合には、都市計画法、建築基準法など制限法令がたくさんあるので、物件の所在地を管轄する建築課などに必ず問い合わせてください。

A 市街化調整区域ではないか

市街化調整区域は、市街化を押さえるために設けられた区域で、原則として一般の住宅を建てることができません。

B 用途地域はどうなっているか
用途地域によって、建築できる建物の種類、 建ぺい率、容積率、建物の高さなどの制限が異なります。

C 開発許可、宅地造成工事許可などが必要な土地であるかどうか 
造成地を購入する場合、開発許可や宅地造成工事許可、あるいは農地転用許可などの許可が必要な土地があります。

D 建築確認はとっているか

まだ完成していない戸建住宅やマンションを購入する場合、建築確認をとってあるかどうか調べましょう。

E 都市計画道路にあたっていないかどうか
敷地が計画道路内のところは、建築ができなかったり、将来、建物を撤去しなければならなくなるおそれがあります。

F 敷地が建築基準法に規定する道路に適法に接しているか

都市計画区域内にあっては、道路があっても必ず家が建つとは限りません。道路の幅や道路位置指定など、建築基準法の条件を満たしているかどうかをよく調べましょう。

建築基準法抜粋


〔道路と敷地の関係〕
(建築基準法第43条)
建築物の敷地は、道路(幅4メートル以上)に2メートル以上接しなけれはなりません。この「道路」は、国道、県道、市町村道などの公道である場合のほかは、建築基準法の規定にもとづいて「位置の指定」された道路であることが必要です。(指定番号・指定年月日を確認しましょう)地方公共団体の条例などによって道路の幅員及び接道の長さにさらに制限を加えている場合があります。

〔路地状敷地〕
(敷地延長)
敷地が路地状部分のみによって道路に接する場合には、その路地状部分の長さや幅員に制限を加えている場合があります。この路地部分の長さ及び幅についての制限は地方公共団体によって異なります。

〔2項道路〕
(みなし道絡)
幅4メートル未満の既存道路で、建築基準法が適用されるようになった時に、現に建築物が建ち並んでいる道路で特定行政庁が道路として指定したものは建築基準法上の道路とみなされ、道路の中心線から2メートルのところに道路境界線があるとみなされます(建築基準法第42条第2項)。
また、当該道路がその中心線からの水平距離が2メートル未満で川やがけ等に沿っている場合は、川やがけ等の境界線から4メートルのところに道路境界線があるとみなされます。
(建築基準法第42条第2項ただし書き)
※この道路とみなされる部分はセットバック部分とも呼ばれ、建物の建ぺい率、容積率計算のうえで敷地面積に含まれません。

 

   

 

  3−5. 物件調査 −マンションを買うときは−

 

快適なマンション生活を過ごしていただくため、購入に際しては次のよう な点に留意してください。

A 入居者の評判は

その業者が以前に建てたマンションに行き、住んでいる人に直接会って住み心地や契約、管理面に問題がないかどうか聞いてみると参考になります。

B 管理規約は

マンションの場合、戸建住宅とは違い多くの人が同一建物に居住するため、マンションごとに管理や便用方法などについて定めた管理現約があります。

CHECKPOINT 管理規約等で確認すべきこと


◎管理方式 居住者の直接管理か管理会社への委託方式か 委託方式の場合、委託先はどこか

直接管理方式は、管埋費は少なくてすみますが、居住者の手間がかかります。 委託方式(全部委託方式・一部委託方式)は、居住者の手間は少なくてすみますが、管理費が高くなります。委託方式の場合、委託先の管理会社を確認してください。なお、建設省では、マンション管埋業者の登録制度を実施しています。

◎管理費・修繕積立金の金額は。前所有者の滞納金はないか

管理費・修繕積立金など、いずれも規約に定められています。マンションを維持するために必要不可欠なものです。安ければよいというものではありません。また、管理するうえで建物の設計図書があるかどうか、長期修繕計画がたてられているかどうかの確認も大切です。 なお、前所有者に管理費や修繕積立金の滞納があれば、管理組合は新所有者にその額を請求することができるので、注意が必要です。

◎専用使用権 駐車場や庭はどのように利用されるのか

使用者は、また使用料の帰属先はどこか
駐車場や庭などの利用条件、また使用料の帰属先も確認しましょう。

◎使用目的に制限(事務所使用の禁止など)はないか


規約では、専有部分の管理についても規定を設けることができるので、事務所使用や動物の飼育などについて禁止されていないか注意しましょう。

C アフターサービスの特約は

マンションは大規模な建物のため、個人で完全にチェックするのは困難です。そこで、マンション分譲業者が一定期間、欠陥、不具合を無償で補修するという特約を結んでいることがありますので、念のため確認しましょう。

D 建設業者は信用できるか
欠陥マンションでは入居してからが大変です。工事をしたのは、経験のある信頼できる建設会社なのか調べてみましょう。

 

知っておきたい 建物の区分所有等に関する法律とは(通称:マンション法)

◎管理組合員 全員が管理組合の構成員になり、集会を開き、規約を定め、管理者を置くことができる(3条)。
◎占有者の義務 専有部分の占有者(賃借人など)も、区分所有者と同様に建物の管理または使用に関し共同の利益に反する行為をしてはならない(6条)。
◎管理規約 管理規約の設定・変更および共用部分の変更は、集会の4分の3以上の多数で決められる(17条、31条)。
◎専有部分と敷地利用権 原則として分離して処分できない(22条)。
◎義務違反音の排除 共同生活を乱す違反者を排除するための規定が定められている(57、58条)。
◎建替え 5分の4以上の多数決により建替えができる(62条)。

 

   

 

  4.業者に媒介(仲介)・代理を依頼するとき

 

(1) 媒介(仲介)・代理の依頼は書面で
宅地や建物の売買をしようとするときは、業者に媒介(取引の相手を探してもらうことで、通常は「仲介」といいます。)又は代理を頼むのが普通です。 業者は媒介または代理の依頼を受けた場合は、その内容を書面(媒介・代理契約書)に して交付することを義務づけられています。

(2) 媒介契約の種類
媒介契約には次の3種類があり、依頼者が選択できるようになっています。それぞれ一長一短がありますので、どれが自分に合うかよく検討した上で依頼するようにしま しょう。
標準媒介契約約款(宅地建物取引業法施行規則で定められたものです。)で3種類の媒介契約が定められています。

●専任媒介契約
「この家を売って欲しい。 ただし貴社以外には依頼しません」

●専属専任媒介契約

「この家を売って欲しい。ただし貴社以外には依頼しません。私が買主を見つけたときも貫社の媒介により売却します」

●一般媒介契約
………業者名を明らかにする明示型と、明らかにしない非明示型があります。
〔明示型の例〕
「この家を売って欲しい。ただしB社にも依頼しています。」(A社に対して)
「この家を売って欲しい。ただしA社にも依頼しています。」(B社に対して)

■専任媒介契約・専属専任媒介契約・一般媒介契約・・・・どこがちがう?

(建設省が定めた標準媒介契約約款による)

共通点
○契約の有効期限は3ケ月以内です。(依頼者の申し出により更新できます)
○業者が媒介の依頼を受けた不動産の価額について意見を述べるときは、取引事例と比較するなど合理的な方法でその根拠を示さなければなりません。

相違点

専任媒介契約 ■依頼者の義務
●他の業者にかさねて媒介を依頼しない。
●他の業者の媒介によって契約した場合は違約金を、依頼者みずからが発見した相手方と契約した場合には業者に対して媒介契約の履行のために要した費用を支払う。
■業者の義務
●指定流通機構への物件登録義務を負うとともに、売買契約の成立にむけて積極的に努力する。
●2週間に1回以上依頼された業務の処理状況を文書で依頼者に報告する。
専属専任媒介契約 ■依頼者の義務
●他の業者にかさねて媒介を依頼しない。
●依頼者がみずから発見した相手方と契約してはならない。
●他の業者の媒介によって契約した場合や依頼者みずから発見した相手方と契約した場合は、違約金を支払う。
業者の義務
●指定流通機構への物件登録義務を負うとともに、売買契約の成立にむけて積極的に努力する。
●1過間に1回以上依頼された業務の処理状況を文書で依頼者に報告する。
一般媒介契約(明示型) 依頼者の義務
●他の業者にかさねて媒介を依頼できるが、その名前を明示する。
●他に依頼した業者の媒介によって契約した場合、または依頼者みずからが発見した相手方と契約した場合には、依頼した業者に通知する。
●上記の通知を怠った場合、または明示していない業者の媒介によって契約した場合には業者に対して媒介契約の履行のために要した費用を支払う。

●成約を早める不動産流通機構
不動産流通機構は、不動産物件の流通を早く円滑にするために、数多くの業者が加盟してできた情報ネットワークです。加盟している業者と専任媒介契約や専属専任媒介契約を結ぶと、その情報が流通機構に登録され、ネットワークを通じて広く取引の相手方を求められます。

(3) 業者に支払う報酬額

●業者に支払う報酬の限度額は決められています。
ただし、報酬に消費税がかかる場合は、上限額に消費税相当額を加えた額が上限額となります。消費税の計算の基礎となる取引代金の額は、代金にかかる消費税相当額を含まない本体価絡(税抜き価絡)となります。
@ 売買、交換の媒介のとき

取引額200万円以下の場合………………5%以内

取引額400万円以下の場合は
200万円までの部分について…5%以内
200万円をこえる部分について…4%以内

取引額400万円をこえる場合は
200万円までの部分について…5%以内
200万円をこえ400万円までの部分について…4%以内
400万円をこえる部分について…3%以内

この報酬は、売り手買い手の両方がそれぞれ媒介をした業者に支払うものです。
※(例)売買価格1,000万円の物件の場合
0〜200万の部分………… 5% 10万
200万〜400万の部分…… 4%  8万
400万〜1000万の部分……3% 18万
合計36万円以内

●簡易計算法(取引額が400万円をこえる場合)
課税業者の場合
(消費税抜きの取引額×3%+6万円)×105%以内
非課税業者の場合(消費税法施行令第57条第3項第1号ホ)
(消費税抜きの取引額×3%+6万円)×102.5%以内

A 売買、交換の代理のとき

1.で算出した金額の2倍以内を依頼者が支払います。ただし、この場合に業者が相手からも報酬を受け取るときは、両方の報酬を合わせた額が@で算出したときの2倍以内となります。

B 居住専用建物の貸借の媒介のとき

貸し主または借り主が事前に承諾をしているときは、Cによります。承諾していないときは、借賃1ケ月分の2分の1以内の金額を、それぞれ支払います。

C 貸借の媒介のとき

賃し主と借り主の双方で支払いますが、それらの報酬を合計したものが借賃の1ケ月分に相当する金額以内です。ただし、業者は貸し主または借り主のどちらか一方からのみ報酬を受け取ることもできます。

D 貸借の代理のとき

借賃の1ケ月分に相当する金額以内の報酬を依頼者が支払います。ただし、この場合に業者が相手からも報酬を受取るときは、両方の報酬を合わせた額が借賃の1ケ月分に相当する金額以内となります。

E. 権利金をわたすとき

宅地又は居住専用以外の建物で権利金の授受があるときの報酬については、CまたはDによることなく、権利金を取引額として@またはAによることができます。ただし、アパート、貸間などの居住専用建物の貸借の媒介で権利金をわたすときはBで説明したとおりです。

 

   

 

 5. 契    約 

 

(1) 契約をするときの心がまえ

不動産の売買では、売主と買主が対等の立場で契約を締結します。
したがって、いったん、契約書を作成すると、それ以降その取引は契約書の記載内容に従って進められ、将来、取引について紛争が生じたときも原則として契約書に基づいて解決されることになります。

●売買契約書は非常に大切なものです

不動産は買うにせよ売るにせよ、契約書の内容を十分確認しておかなければなりません。
契約書をよく読んで意味のわからないこと、納得のいかないことが書いてあったら、納得できるまで聞いたり調べたりしてから契約しましょう。

●取引するために届出や許可が必要な場合があります


【国土利用法の届出】
一定の面積以上の土地の取引が行われた場合、その土地の権利を取得した者は、契約後2週間以内に市町村長を経由して都道府県知事に土地の利用目的や対価について届け出ることが義務づけられています。
届出の対象となるのは、市街化区域の場合は 2,000平米以上、市街化調整区域などの場合 は5,000平米以上の土地などです。
また、これらの土地が注視区域(地価高騰のおそれのある場所等)に指定されている場合は、 契約の両当事者は事前に知事に届け出なければなりません。
知事は、届け出られた土地の利用目的等に問題がある場合は勧告することができます。

【農地転用の許可】
これまで農地として利用されてきた土地 を、宅地などに転用する目的で取引する場合には、都道府県知事の許可が必要です。
許可を受けずに取引すると、土地の所有権移転等の効力は生じず、現状回復などの是正措置命令がなされるほか、刑罰が適用されることがあります。許可を受けようとする者は、市町村の農業委員会を経由して知事に農地転用許可申請書を提出しなければなりません。
なお、市街化区域内にある農地を転用し、権利を移動させるためには、 あらかじめ農業委員会に転用の目的等を記載した届出書を提出する必要があります。


CHECK POINT 契約時の留意点

悪い業者は、あなたに不利な契約内容であることを隠すためにいろいろな手口を使います。特に次のようなことに気をつけて、くれぐれも失敗のないようにしてください。

ハンは必ず自分で押すこと

「ハンを貸してください」といわれて渡したところ、自分の知らない書類をつくられ、大損させられた例もあります。
仮契約書、買付証明書、売渡承諾書は作らぬこと
「仮契約だから……」といわれて気軽にハンを押し、 後で多額の違約金を要求されたという例もあります。 ロ約束はトラブルのもと
後で「言った」、「言わない」の水かけ論になります。
大切な約束事は必ず書面にしましょう。

拇印や署名だけでも契約書は有効

「ハンを押さないのだから心配いりませんよ」といって、業者が拇印を押すようにとか署名をするようにと求めてきたので気軽に応じてしまい、後で違約金を請求された例もあります。
契約する時期は
造成工事や建築工事が完了していない宅地や建物の売買は、宅地造成の許可や建築確認などがあった後でなければ、契約してはならないことになっています。
この許可や確認などを受けているかどうかをよく確かめてから契約しましょう。

(2) 手付金等を支払うとき
売主が業者の場合で、手付金等の支払額が一定金額を超えるときは、保全措置を講じてもらう
業者が倒産して物件の引渡しが受けられないなどの不測の事態が発生したときでも、買主が支払った手付金等についてはその返還を受けることができるように、物件の売主業者に一定金額以上の手付金等を支払う場合には、保全措置を講じてもらいましょう。
すなわち、売買代金の10%(造成工事や建築工事が未完成の場合は5%)または 1,000万円を超える手付金等(契約日以降、物件引渡し前迄に支払う手付金のほか中間金等を含む)を支払う場合には、保証機関の発行した保証書を売主業者からもらってください。

保証書等の交付がないときは、手付金等の支払いを拒めます。

具体的な保全措置には、次の種類があります。どの措置をとってもらえるのか業者から説明してもらい確認しましょう。

○国土交通大臣の指定を受けた信用保証会社等が業者との保証委託契約に基づき保証するもの。
○保険会社が業者との保証保険契約に基づき保証するもの。
○業者と国土交通大臣が指定する指定保管機関との間で手付金等寄託契約を、また業者と買主との間で質権設定契約を結び、手付金を保全するもの。(工事完了物件の売買に限る)
なお、手付金等の額が上記の一定金額以下の場合や買主への所有権移転登記がされた場合は、保全措置の対象になりません。

(3) 契約書をよく読もう
契約書の書式については、不動産業者によって違いがありますが、以下に掲げる点に注意して下さい。
なお、疑問点がある場合には、契約前の取引相談をご利用ください。実際に使う契約書用紙を前もってもらい、検討するのもよいでしょう。

○売買の目的物
庭木、庭石、クーラー等の付属物をどうするか。
○公簿売買か、実測売買かを明らかにする。
○手付金
業者が売主であるときは、 手付金は売買代金総額の2割以内とされています。
また、手付金と中間金の合計が売買代金の10%を超えるか、あるいは1000万円を超える場合は保全措置を講じてもらいましょう。
○違約金
業者が売主であるとき、違約金は代金総額の2割以下にすることになっています。
○ローン条項
住宅ローンを利用するときは金利に注意することはもちろんですが、借りられなかった場合に備えて必ずローン条項を入れましょう。
○買換え条項
現在住んでいる住宅を売却して、新しい物件の購入代金に充てるときは、必ず買換え条項を入れま しょう。
○特約
その他特約条項があれば入れましょう。

(4) 契約の履行
契約の履行というのは、契約当事者が取り決めたことを現実に実行していくことをいいます。次のような点に注意しましょう。
●代金は、売主に直接支払い、領収書をもらう。もし仲介業者に支払うときは、代理受領権限の有無を確認する。
●最終決済日には、所有権移転登記申請書類が完備しているか、残工事や補修工事が残っていないか確認する。
●所有権移転登記手続が完了したら、登記済証(いわゆる権利証)をもらい、登記簿謄本で内容を確認する。

 

   

 

 6. 契約の解除 

 

●契約は守るべきもの

契約が成立した以上は、その効力を一方的に否定することはできません。契約は本来守るべきものだからです。それに、せっかく結んだ契約です。やめるのが本当に得策なのかを冷静に考えるべきです。しかし、どうしてもという場合は、次のようなことを参考にしてください。

(1) 法律の規定に基づいた解除

@ .クーリング・オフ制度

●解除のできる場合
 
 
売主が業者の場合で、テント張りや仮設小屋での販売、押しかけ訪問販売など「事務所等」以外の場所で売買契約を結んだとします。その場合は、業者から下のような書面によりクーリング・オフ制度について告げられたその日から8日以内に限り、内容証明郵便による解除通知書を発信すれば無条件で契約の解除ができます。

●解除のできない場合

 
物件の引渡しを受け、かつその代金を全部支払ってしまった場合は、クーリング・オフによる解除はできません。また、次の場所で契約した場合にもクーリング・オフによる解除はできません。
○業者の主たる事務所(本店)・従たる事務所(支店)
○継続的に業務を行うことができる施設 を有する場所
○10区画以上の一団の宅地か10戸以上の一団の建物の分譲を行う案内所(ただしテント張り、仮設小屋であればクーリング・ オフでやめられます)
○買主がその自宅か勤務先で売買契約に関する説明を受けることを申し出た場合はその場所
A 契約違反による解除
買主が代金を支払ったにもかかわらず、売主(業者)が物件の移転登記・引渡しをしてくれないような場合、買主は民法の定めに基づき、売主に履行を求める催告をした上で(または催告とともに)解除する旨を通知して契約を解除することができます。
B 瑕疵担保責任による解除
宅地として買った土地に家が建たないなど、物件に瑕疵があり、契約をした目的が達成できない場合に限り、買主は契約を解除できます。
(2) 手付放棄による解除


●手付放棄と倍返し

  契約にあたって、買主から売主に対して手付が交付されると、その手付は原則として解約手付と解されます。売主または買主は、 その相手方が契約の履行に着手するまでの間であれば、いつでも契約を解除することができます。例えば100万円の手付を払っている場合、買主はその100万円を放棄すれば契約を解除できますし、売主は受取っ た100万円と同額をプラスして200万円を買主に戻すことによって(手付損、手付倍返しの原則)契約の解除ができます。しかし、手付放棄により、結局多額の損害を被ることになりますので、契約するにあたっては物件を充分調査し、後日、安易に解約するといったことが起きないような慎重さが大切です。


●履行の着手があったときは解除できない

  履行の着手とは、「客観的に外部から認識し得るような形で履行行為の一部をなし、または履行の提供をするために欠くことのできない前提行為をした場合」とされており、相手方に履行の着手がある場合は手付放棄による契約の解除ができなくなります。履行の提供のための単なる前提行為は履行の準備行為と呼ばれ、履行の着手には該当しません。



(3) 話し合いによる契約の解除

 前記の方法のどれにも当てはまらないよう な場合、合意解除という方法しかありません。買主が、いったん有効に成立した契約 を解消して、契約がなかったのと同一の状態にすることを内容とする、新たな契約を売主との間で結ぶわけです。この合意解除は、まず相手が応じてくれるか、次いで、 どういう内容で応じてくれるかなど、相手方との交渉次第ということになります。合意解除が成立したら、その内容を書面にしておきましょう。

 

   

 

  7.不動産取引についての相談

 

不動産の取引で困ったときの相談窓口。

(1) 相談窓口

○東京都住宅局民間住宅部指導課
   新宿区西新宿2丁目8番1号
   03-5320-5071

〇国土交通省総合政策局不動産業課
   千代田区霞ヶ関2−1−3
   03(5253)8111

○国土交通省関東地方整備局建政部建設産業課
   さいたま市中央区新都心2−1
   048−601−3151

○神奈川県県土整備部建設業課
   横浜市中区本町2-22日本生命横浜本町ビル4F
   045(210)1111 内線6315〜6318

○千葉県都市部宅地課
   千葉市中央区市場町1−1 直通 043(223)3285

○埼玉県県土整備部開発指導課
   さいたま市浦和区高砂3−15−1 直通048(830)5488 

○茨城県土木部都市局建築指導課
   水戸市笠原町978-6 直通 029(301)4722


(2)  不動産の広告

○社団法人 首都圏不動産公正取引協議会
(自主規制をする団体)
千代田区九段南3−9−12 九段ニッカナビル6階  

   代表 03(3261)3811

 

   

 

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手塚不動産鑑定事務所 不動産調査 千葉

 

 

 

千葉県にある個人のための不動産の調査、売買の相談を有料で行う 不動産コンサルティング事務所
個人のための不動産売買の相談、個人のための不動産購入の相談を 行なう不動産鑑定事務所、不動産調査事務所
不動産購入、不動産売却
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不動産の所在地は、首都圏(東京都。神奈川県・埼玉県・千葉県)のみならず、日本全国どこでもかまいません。お気軽にご相談ください。
中古住宅、中古マンション、土地、収益物件等、仲介物件が得意です。
千葉県千葉市稲毛区園生町
不動産の鑑定評価についてお気軽にご相談ください。
簡易鑑定評価も行っています。

 

 

 

 

 

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